2008-11

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Crash

今更ですが、昨年のアカデミー賞受賞作、Crashです。

暗い。
でも、目をそむけてはいけない、アメリカの現実です。
私も「そうだよな〜、こんなことあるだろうな」と思うこともあれば、アメリカで生まれたときからマイノリティーとして生きてきた旦那が、「ああ、こういうの、よくあるよ。」と言い切ることもありましたから、全く、真実でしょう。そんなに大げさに書いているとは思えない。映画として「大げさな」ところ、つまり、話として作ったところは、横転した車に乗っていたのが、偶然マット・ディロンに差別された黒人女性であったこととか、最後に殺されたヒッチハイカーのチンピラ黒人が、刑事の弟だったとか、そういう「偶然」ですが、それはそれで、この映画の醍醐味として楽しめます。

そう、楽しめるんです。いやエンターテイメントとしてじゃなく、話のつながりと、暗い中にも時折入る小さなコメディとかが。
そして、マイノリティーである有色人種・移民たちだけでなく、白人にも苦悩があるのだと、現代アメリカで起きている、タブー的だからはっきりとは語られない事実をうまく描いた作品です。

アカデミーとれてよかったと思います。

マット・ディロンが保険会社の黒人のおばさんに、何が保険でカバーされるのかをイライラと確認するシーンは、アメリカに住んだことのある人なら、「あるある〜!」と共感せずにはいられないところです。こちらは健康保険が、損保のような保険ですから、自分の掛け金・入り方次第でカバーされるものが変わります。救急車だって入り方によっては無料じゃない。

その他にもいろいろと、「あるある!」シーンのオンパレード。DVDだったので、製作裏話が収録されていた。サンドラ・ブロックによると、「これがアメリカの現実です。絶対にこれは作らなくてはならない映画だと思い、即出演OKしました。どんな端役でもいいっていったんです。」そう、彼女は今回主役級でもなんでもない。というかこの映画にはっきりとした主役はいない。全員にドラマがあり、全員が主役といった感じ。

いろいろな意味で「いい」映画だと思いました。(全体的に暗いトーンはぬぐえないけど。それは暗いテーマを描いているんだからしょうがないね。)
★★★★
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